家と土地と、郷里への思いを
親から託された長男が
家族といま分かち合うもの
南箕輪町 M邸
このお宅が出来る前、この場所にはご主人の実家があった。生まれ育った愛着ある家だったが、冬の寒さは少々堪えた。使い勝手も良いとはいえない。成長期の子ども2人のことも考えれば、今が建て替え時と夫妻は決意する。両親と6人で暮らす家をである。
現地を訪れた哲・ Braveの堀内氏は、東側に南アルプスを見晴らす絶好のロケーションに感動し、開けた丘のように伸びやかなこの敷地を生かすよう提案する。実は氏に言われるまで、家族はその眺めの良さに気付いていなかった。もちろん南アルプスがそこに構えていることは知っている。しかし、旧宅はその向きが壁だったから、日々の暮らしの中で意識することがなかったのだ。
現地を訪れた哲・ Braveの堀内氏は、東側に南アルプスを見晴らす絶好のロケーションに感動し、開けた丘のように伸びやかなこの敷地を生かすよう提案する。実は氏に言われるまで、家族はその眺めの良さに気付いていなかった。もちろん南アルプスがそこに構えていることは知っている。しかし、旧宅はその向きが壁だったから、日々の暮らしの中で意識することがなかったのだ。

写真正面に見える黒い外壁のエリアがLDK。左手の建物の2階に子世帯の主寝室、子供部屋、セカンドリビングを置き、その下をカーポートにした。木とサイディングの質感と色のコントラストが効いたデザインだ。

お客様用玄関にある地窓の向こうには、季節の花を楽しめるようにとご主人のこしらえた中庭がある。その木々の彼方に望むのは南アルプスの山々だ。ホストのおもてなしの心を一枚の絵にしたような玄関。

キッチン、ダイニング、リビングがまっすぐ連なるLDK。南アルプスの眺望を第一に考え東(写真左)向きにした。一方、南側の開口部はテレビの上の小窓のみ。内装は木をふんだんに使ったぬくもりのある空間に、ご主人たっての希望で導入した薪ストーブがでんと構えている。

リビングは家族5人で広々と使える。眺望がよく敷地の広い東側は開口を大きくし、アプローチのある西側は人が通るため、視線が気にならないよう窓をハイサイドにした。
LDKを東側に向け、開口を大きくするプランはこうして生まれた。前面にはさらに広いウッドデッキを設け、暮らしの幅を広げている。
親夫婦の居室は、バスルームやトイレを挟んでこのLDKと反対側にある。ここにも東に面した窓と小さなデッキがあって、リビングと同じ景色が見える。6人で使うスペースを1階に集めたのは、ご両親への配慮だ。2階につくった寝室や子供部屋は、将来子どもに譲り、親の居室を自分たち夫妻が使ってもいい。そうして長く住み継がれる家になってほしかった。
旧家の庭木や庭石は家の記憶として残した。建物高を抑え、控えめな佇まいにしたのは、周囲の景観との調和を大切にしたから。いずれも親たちの郷里への思いとともに家を継いだご主人の願いだった。
残念なことに、完成を心待ちにしていたお父様は建設中に亡くなられた。けれど、和室に据えた仏壇の写真は、まっすぐにあの山々を眺めている。
親夫婦の居室は、バスルームやトイレを挟んでこのLDKと反対側にある。ここにも東に面した窓と小さなデッキがあって、リビングと同じ景色が見える。6人で使うスペースを1階に集めたのは、ご両親への配慮だ。2階につくった寝室や子供部屋は、将来子どもに譲り、親の居室を自分たち夫妻が使ってもいい。そうして長く住み継がれる家になってほしかった。
旧家の庭木や庭石は家の記憶として残した。建物高を抑え、控えめな佇まいにしたのは、周囲の景観との調和を大切にしたから。いずれも親たちの郷里への思いとともに家を継いだご主人の願いだった。
残念なことに、完成を心待ちにしていたお父様は建設中に亡くなられた。けれど、和室に据えた仏壇の写真は、まっすぐにあの山々を眺めている。

眺めがよく開放的なリビングダイニングは、優れた断熱性能のおかげで冬は暖かく、夏は風がよく抜ける。1年を通じて快適だから、ここに家族が集まるのが日常になったそう。

子世帯だけの時間も大切にできるよう、2階ホールにセカンドリビングを設けた。インテリアは奥様の要望でアジアンテイストに。ベランダに出る窓も開口が大きく、布団を干す際も便利。

吹き抜けに設けた階段。2階建て部分の階下は玄関とカーポートなので、2階の床をなるべく低い位置まで下げた。1階と2階との垂直距離が小さい分、縦のつながりの一体感が生まれた。アイアンの手すりもデザインのポイントになっている。
PLAN

DATA
敷地面積 | 1329.08㎡ (401.24坪) |
---|---|
延床面積 | 205.36㎡ (62.00坪) |
1F面積 | 114.27㎡ (34.50坪) |
2F面積 | 56.31㎡ (17.00坪) |
車庫・物置 | 34.78㎡ (10.50坪) |
デッキ | 15.20㎡ (4.59坪) |
工法 | 木造在来軸組工法 |
---|---|
基礎 | ベタ基礎 |
構造材 | 柱:ヒノキ4寸角・通柱(ヒノキ6寸角) 梁:米マツ KD材 土台:ヒバ |
断熱材 | 天井:外断熱パーフェクトバリア120㎜・内断熱パーフェクトバリア130㎜ 壁:外パーフェクトバリア50㎜・内パーフェクトバリア120㎜ 床:パーフェクトバリア120㎜ |
主な外装仕上 | 屋根:ガルバリウム鋼板スタンディング葺き 外壁:ジョリパット塗り・ガルバリウムサイディング |
主な内装仕上 | 天井:パイン板張り・珪藻土塗り 壁:珪藻土塗り・AEP塗り 床:オーク・ナラ |
開口部 | 樹脂 Low-Eペアガラス(アルゴンガス入り) |
キッチン熱源 | LIXIL リシェル |
キッチン熱源 | IHクッキングヒーター |
バスルーム | LIXIL スパージュ |
暖房の種類 | 薪ストーブ |
UA値 | 0.39 |
※この記事は住まいnet信州Vol.30を再編集したものです。